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↑基礎力をチェックしたら、しっかりと問題集などを使って勉強しよう!↑

がんばれ大学受験生-センター試験関連!
基礎力チェック

 センター試験は基本的な良問が多く、基礎力チェックにはもってこい。ここではセンター試験を使った基礎力チェックの方法について書くので、ぜひやってみてね。(センターに関係ない人も受験の初期段階でのチェックになるし、関係ある人には実力チェックだけじゃなく、センター直前の対策にもなるよ。)

<センター試験英語を使った基礎力チェック> <3パターンのチェックの方法とチェック用紙>
<A.制限時間を決めた実力チェック> <B.制限時間を無視した実力チェック>
<C.2つの結果を比較するチェック> <最後に>


<センター試験英語を使った基礎力チェック>

 能率よく勉強するためには、模試などを利用し、定期的に自己分析し、対策を考え、実行することがとても大事だから、実力チェックをすることは大切なこと。センター試験の問題は英語に限らず、教科書レベルの基本的な問題が多く、良問がそろってる。ただ、英語に関しては量があるから、時間をかければ問題を解ける人も、限られた時間で実力を出すことが難しく、思ったより点数が伸びない人が多いんだ。

 受験英語では、自分の持っている力(知識力と思考力)を使って正確に解くことと同時に、限られた時間内でスピード読む解くことも重要になる。このことはいろいろなページでも書いてるけど、つまり正確性とスピードの両立が大事なんだ。そして、基本的な2つの力が両立しているかをチェックするのに、センター試験を使うのは非常に有効!

 本番の試験(私立や国立の2次試験)で、英語で他の受験生に差をつけられる実力の目安は、センターで190点と僕は考えている。もちろん試験の時にという話で、今やってもそこまでの点数は行かないかもしれないし、そのときも落ち込まなくていい。今後の勉強でいくらでも力は伸びていくからね。また、190というのは英語を得意にして他の教科を補うレベルという意味なので、英語の他に得意教科がある人は、そこまでいかなくても大丈夫。逆に190を超えたからって、もっと難しい本番の試験で取れるかどうかという絶対的な保障にはならないのも確かだから、あくまで目安にすぎないよ。

 ただ、コンスタントに190以上取れる人は、英語の力が相当にあることは間違いない。英語が苦手で他の教科で挽回するつもりの人も、難しい本番の試験で挽回できる範囲の最低限の英語の点数を取るためには、センターレベルなら最低でも160点は取れる実力がないときついと思う。(センターで8割は最低行かないと、もっと難しい試験で合格ラインの目安である7割は到底不可能だからね。)

 そこで、全体としての目標は190点以上にするけれど、今回はチェックなので、センターレベルに対応できている実力のラインは180点(9割)に設定し、基礎力があるかどうかの最低限のラインは160点(8割)に設定することにしよう。(もちろん一応の目安ね。本番の試験が近くなったときはこの目安がいいけれど、もっと前だったら1割ぐらいずつ下げてもOK。)それにプラスして、大問ごとの正答率や時間を加え、分野別の自己分析もするんだ。下にある方法でチェックして、それに合った対策を立て、実行することで、短時間で効果的な勉強ができるはず。うまく使って、実力アップしようね!


<3パターンのチェックの方法とチェック用紙>

 次に、チェックの方法について説明するね。このチェック方法は、3つにパターンを分けて行うといいんだ。その3つとは、A.制限時間内の実力チェックと、B.制限時間を無視した実力チェックなんだ。さらに、C.2つの結果を比較するチェックも加えるとさらにいい。

 上に書いたように、問題を正確に解くための力と、スピードよく解くための力の両方が必要だから、理想は制限時間を決めてやった方がいいのでAがいい。試験が近くなってきた受験生(後期以降)はAの方法でやることをすすめるよ。(特にセンター試験を受ける人は絶対ね。実力チェックはもちろん、センター対策にもなるからね。)でも、まだ受験に余裕がある人(受験生の前期の時、高1高2)は、制限時間を決めてしまうとあせってしまうし、正確に解くための力があるかどうかのチェックができないので、Bの方法でやるといい。さらに、これは全員に言えるのだけど、AとBの両方をやって、その間のギャップを見ることでも、大切なものが見えるんだ。

 そこで、3つの方法に分け、やり方とチェックの例を説明するね。その前に、チェック結果をより明確にするために、メモをするといいんだけど、その助けになると思うので、下のチェック用紙をクリックして、新しく出てきたページをプリントアウトして使おう。

2003年度「本試験」「追試験」
2002年度「本試験」「追試験」
2001年度「本試験」「追試験」


<A.制限時間を決めた実力チェック>

 まずは方法から。

 1.センター試験の問題をコピーする。

 2.問題に取り掛かる前に、大問ごとの目安の制限時間を考えて、チェック用紙にメモしておく。本番の制限時間は80分だけど、緊張して遅くなることを加味し、制限時間75分(試験前の対策ならばできれば70分)で考えるといい。時間配分がよく分からない人は、まずは「英語の分析と対策」にある僕の例を参考にしてやってみよう。

 3.本番の試験のつもりで問題を解く。その際に、問題ごとにかかった時間をチェック用紙に書いておくこと。実際の試験では時間の無駄になるのでやらないけれど、自己分析や過去問演習にはこれが超重要になる。全体として時間切れを起こさないよう、時間配分に注意!

 4.解答を元に自己採点し、チェック用紙に正答率を記入する。

 5.自分なりに解説を読んで、しっかりと復習する。

 6.チェック用紙を元に、正答率で問題を解く力を、時間でスピードをチェックする。全体として考えることはもちろん、大問別にも考えよう。

 7.それを元に対策を考え、実行する。「英語の分析と対策」も参考にしよう。

 8.センター対策用に行う場合は、制限時間の見直しをし、時間配分に修正を加え、もう一度1に戻って別の年のものを行う。

 以上がプロセス。これをやることにより、問題を正確に解く力とスピードの、両方をチェックできる。チェックの参考に、タイプ別にいくつか書いておくね。

 まずは正答率についてチェックしよう。

 ・全体で9割以上取れた人−十二分にセンターレベル以上の基礎力はある。もっと高いレベル(本番の入試レベル)の発展問題に挑戦し、実力を伸ばし、センター以外の試験でも英語で点数を稼げるようにしよう。

 ・全体で8割〜9割だった人−基礎力はすでにある。ただ、まだ少し物足りない部分があるので、そこを補いたい。基礎から標準レベルの問題を中心に勉強し、着実な実力をつけよう。その中に発展問題を混ぜるといい。

 ・全体で8割以下だった人−まだまだ実力不足。でも悲観しないでいい。今後に伸びる余地が大きいということでもあるのだから(特にまだ試験まで余裕のある人は、このレベルで当たり前だよ)。まずはその理由が正確性にあるのか、スピードにあるかをまずは見極めたいので、下にあるBのチェックを行おう。

 ・大問の中で7割以下のものがある場合−1年だけでな何ともいえないので何年かやってみた方がいいけれど、関係ある分野が苦手な可能性が高いので、その分野の勉強に特に力を入れて行うこと。センター試験対策に行う場合は、その大問だけを何年分も演習するのも、非常に有効な方法。

 次に時間をチェックしよう。

 ・十分余裕を持って全て終わった人−十二分にセンターレベル以上のスピードはある。今後は、もっと難しい問題でもスピードよく答えられるようにしよう。(時間は早いけれど正答率がその割に低い人は、逆にもう少しスピードを落としてじっくり取り組んだ方がよい。)

 ・ギリギリだった人−本番のセンター試験では時間切れを起こす可能性がある。また、センター以外の入試はもっと問題が多いので、スピードを意識して勉強することがとても大切。問題を見て、必要な知識がすばやく頭から出てくるように、しっかりと問題演習を重ねよう。

 ・全体で時間切れを起こしてしまった人−スピードが不足している。もっとすばやく解くことを意識しよう。適当に答えて正答率が下がっては意味がないけれど、手付かずの問題があったら致命傷になる。自分の決めた制限時間内で考えた最も正解だと思うものにマークしたり、分からない問題は適当にマークして思い切って先に進む勇気も必要。センター以外でも普段から問題を解く時に、制限時間を自分なりに決めて解くとよい。

 ・大問の中で、自分で考えた時間配分よりも時間がかかってしまったものがあった人−全体として時間切れを起こしていなければ問題はないけれど、全体的に厳しい人は、その大問をもっとスピードよく解くか、または他の大問の時間を短くして補わないといけない。時間のかかる大問に対応する分野の勉強をもっと多くし、さらにスピードも意識して勉強しよう。センター対策の人は、制限時間の目安に修正を加え、もう1年Aのチェックをやってみよう。また、時間のかかる苦手な大問だけ、制限時間を決めて何年も繰り返すのも有効な方法。

 細かく書くとキリがないのでざっと書いたけれど、とにかく大事なのは、正答率とスピードの2つの面を元に、全体と大問別に分けて考え、自分なりに分析すること。そして、このチェックを行った時期も加味して、チェックにあった対策を立て、実行することが何よりも大事だよ。チェックだけしても役立てないと意味ないからね。


<B.制限時間を無視した実力チェック>

 試験が近い受験生はAの方法だけでいいし、それを何年かやるといいのだけど、試験までまだ時間がある場合は、制限時間を無視したチェックをするといい。というのも、スピードというのは勉強すればするほど自然に上がってくるものなので、まずは正確性が大事だからね。あと、Aの方法で思った結果が出なかった人は、その理由が正確性なのか、スピードにあるのかを見極めてからの方が、今後の勉強の方針が決まりやすくなる。だからこのBの方法でやってみよう。

 まずはやり方からね。(基本的にはAと同じで、時間に追われないようにやるだけなんだけどね。)

 1.センター試験の問題をコピーする。

 2.本番の試験のつもりで問題を解く。Aと違い、制限時間は無視し、正解の根拠を見つけて解けるまでしっかりと考えて解く。時間は関係ないといっても、分かった時点では次の設問に進むこと。(ただし、Cで行う比較のために、問題ごとにかかった時間はチェック用紙に書いておくとよい。)

 3.解答を元に自己採点し、チェック用紙に正答率を記入する。

 4.自分なりに解説を読んで、しっかりと復習する。

 5.チェック用紙を元に、正答率で問題を解く力をチェックする。

 6.それを元に対策を考え、実行すること!

 以上がプロセス。今回はAと違って、正確に解く力だけをチェックしたので、分析はAの正答率のものを参考にし、時間の制約がない分Aよりも厳しく考えるとよい。これももちろん分析を元に対策を考え、実行することが大事だよ。


<C.2つの結果を比較するチェック>

 AとBの両方のチェック(当然違う問題ね)をした人は、それを比べてみよう。Bは「自分の最大限の力」で、Aは「時間の制約のある状態での制限された力」を示す。ということはこの差があればあるほど、正確性とスピードのバランスが悪いということの証明になるんだ。これを正答率と時間の2つの面から説明するね。

 正答率はもちろん、正確に解く力を指しているんだけど、普通は時間の制約がない分、Bの方がAよりもいいはず。(もちろん難易度によって逆になる可能性もあるけどね。)Bが8〜9割を超えてるのにAがそれに比べて低い人は、時間をかければ問題は解けるのに、制限時間内だと思った実力が出ない、つまりスピード不足ということなんだ。こういうタイプの人は、スピードを意識して勉強することがとっても大事になる。実力はあるんだけど、それが生かし切れてないってことだから、スピードが追いつけばいいだけだから楽かもしれないね。

 Bが低い人で、Aがそれ以上に低い人は、まだまだ全然正確に解く力も、スピードも足りないということ。つまり、まだまだ実力不足、勉強不足ということなんだ。まずは、しっかりと予習と復習をした深い勉強をし、理解と知識を深めることが大前提。そうした質の高い勉強をできるだけ行い、質と量の両方を兼ね備えた勉強をしよう。そしてその後に、スピードの意識も加えて勉強するといいね。

 逆に、あまり差がない人は、時間をかけても変わらないということ。この場合は、正答率が高いレベルで変わらないのか、低いレベルで変わらないのかによって変わってくる。高いレベルの人は、スピードよく解いても出来るということなので、わざわざゆっくり解かず、早く解けばいい。(というより、高いレベルで変わらない人は実力があるので、時間もあまり変わらないはず。)低いレベルで変わらない人は、正確に解く力が足りない。スピードは足りてるから、まずは正確性を高めるよう、上で書いたようなしっかりとした勉強をすること。さらに、センターよりもっと難しい問題ではスピードも意識するといいね。

 時間の方はもっと分かりやすいね。時間は問題を解くための理想(B)と現実(A)のスピードを示すので、このギャップの大きさもスピードがあるかどうかを指す。差が大きければ大きいほど、スピード不足ということね。さらに、AとBの時間を比べると、その差の分だけ時間に制約されるということでもあるんだ。これをしっかりと認識すると、スピードの重要性がより明確に分かるんじゃないかな?大きい人ほど、普段の勉強でもスピードを意識して問題を解かないとだめだよ。(復習はあせっちゃだめ。じっくりやらないと身にならない。あくまで予習で問題を解くときだけね。)

 そしてこの比較は、全体はもちろんだけど、大問ごとに比べてみるともっと細かいところまで分かりやすいんだ。大問ごとに、この差というのは微妙に違うはず。大問ごとの結果が出たら、それに関連した分野の自分の実力が分かるはず。それに合わせて対策し勉強することで、より能率よく勉強できるよ。


<最後に>

 3つのタイプに分けてチェック方法を書いてみたけど、もちろんあくまで目安ね。1年ぐらいで分からないし、センターだけでは自己分析は正確にできないからね。これにプラスして、模試などの結果も加えるようにしよう。

 あとこのチェックは、行う時期によって大きく変わってくる。時間があればあるほど正答率のレベルを下げて考えていいし、時間も意識しないでいいのでAよりはBをやるといい(もちろん両方やってCによって差を見るともっといいけどね)。高1や高2の人は、時間は全く意識せず、正答率のレベルの目安をもっと下げて行うといいかな。(結果を気にしないで、とりあえず受験は難しいんだってことが分かれば十分。大問別に差があっても、バランスよく各分野の勉強をした方がいいよ。)

 受験生の場合の、センターによる分析を数回やる場合の効果的な例も書いておくね。まずは受験勉強を始める前(3月の終わりか4月ごろ)にBのチェックを1回して、まずは実力を把握する。(英語に自信がある人はAでももちろんいいよ。)この際は大問別よりも、全体を考えてとりあえずその時点での自分の実力をつかみ、前期は結果に関わらず、各分野をバランスよく勉強する。そして、後期の始め(夏休み明け)ぐらいに、前期の努力の結果をチェックするためにAを行う。(最初にやったチェックと比較するのもいいね。)この時期はまだ時間に余裕があるので、AとBの両方をやって、Cで比較するともっといい。今回は大問別に分析し、その後に勉強する分野別のバランスを少し考えるようにしよう。試験がもっと近づいたころ(11月以降)には、センターを受ける人はAを2回(余裕があれば3回)ぐらいやって、時間配分表もしっかりと作り、本番に備える。センターを受けない人は、センター分析をやるならAを1回、余裕がないなら本番の試験の対策に時間を回した方がいいね。試験が近いので、全体はもちろんのこと、大問別に分析し、苦手なものの対策に比重をより置いて勉強しよう。

 そしてここに書いた方法(特にA)は、センター以外の試験でも、試験前の過去問対策や、もっと前の段階なら志望校のレベルと自分のその時点での実力差を見るために、有効な手段でもあるんだ。自分なりにうまくアレンジしてやってみよう。

 最後にもう一度念を押すけれど、チェックするだけでは意味がないからね。チェックや自己分析はあくまで今後の勉強の方針を決めるためのもの。それをもとにしっかりと客観的に考え、対策を考え、それを実行する方がはるかに重要だよ!