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がんばれ大学受験生-先輩たちの投稿コーナー!
カオルさん

 現役で立命館大学(文学部)に合格したカオルさんの投稿です。現役生の追い込みについて、特に参考にしよう!


<データ>

名前 カオル
受験状況 現役
受験科目 国立&私立文系(英・国・数・日本史・地学)
受験した年 2001年
受験結果 国立:北大(文)× 立命(文)○ 同志社(法)○


<合格体験記>

 管理人さんと同じく、テニスに情熱を燃やした高校生活でした。インハイ予選での敗退で失意のどん底に・・・そのせいか、ヤル気が起こらず気がつけば夏休みでした。
 高校時代の期末試験では、すべて一夜漬けでした。一夜漬けすらしないものもありましたが・・・

       <夏休み(北海道の夏休みは8月17、8日ぐらいまでです)>
 だいたいテニスやってました。ただ、大学で日本史をやろうと思っていたので、日本史はそれなりにやっていました(これが後になって活きる)。あとは、英語は文法など基本事項だけやっていました。数学は、そこそこ自信があったのでほとんど手をつけず。もともと、数学は苦手意識を持ったことがないので、悩んだことはありません。理科は地学をやろうと思っていたのですが、地学は11月からはじめてもみんな80〜90は取ると教師が言っていたので、何もやらず(実際その通りに)。国語も全く手をつけず。(これが最後に致命傷になったと思います)
 8月末の模試で偏差値53、4だったと思います。目標にはまだまだなのですがでもなぜか焦らず。

       <9月>
 なにも手につかず、普通にのほほんと生活してました。

       <10月>
 忘れもしない10月1日。模試があって、さっぱりわからなかったのです・・・
 家に帰って自己採点すると、あらららら。って感じです。冷や汗が止まらなかったです。結果は確か偏差値で53程度だったと思います。
 それからはもう本気でやりました。寝る、風呂に入るとき以外はほぼずっと勉強していたと思います。食事のときも、片手には参考書を持っているか、もしくは頭の中で英単語や日本史の暗記事項を並べていました。睡眠時間は6時間きっちり取りました。それ以外は、部活で養った体力と集中力で机に向かいました。
 学校の授業は、まず聞いていませんでした。授業中は、好きに自分で用意した参考書をひたすらやっていました。あてられても気づかないほど集中してたと思います。もちろん、休み時間もずっとやっていました。ですから、学校にいるのも家にいるのも同じようなものでした。友人とぺちゃくちゃ長時間しゃべったりもしませんでした。その間はテレビも一度も見ませんでした。
 予備校には一切行かず、完全な独学でした。自分で問題を解いて、わからないところは先生に聞きにいっていました。

       <11月、12月>
 年末の模試では偏差値で64〜5程度だったと思います。この間も同じペースで学習を続けていました。

       <1月>
 センター試験で失敗。致命傷には至りませんでしたが、でも失敗でした。原因は国語。200点分なのにろくにやっていませんでした。現代文はほぼ満点でしたが、古典・漢文はほぼ点数なしに近かったです。実は一切手をつけていなかったのです。模試ではおそらく勘がさえていたのでしょう。当日は、やっぱり実力がそのまま出たんだと思います。
 ただ、今思うと一番の失敗は他にありました。受験時、センター試験まであと「何日だあと何日だ」って考えていたので、センターが終わると完全に失速。そのあとは、全く勉強できませんでした。冬休みに2次試験対策もやっていましたが、いよいよ本番の2次試験というときに力が出ませんでした。

       <2月>
 私立は2月の頭にありました。そのころ、もしかしたら学力は下降線をたどり始めていたと思います。僕の場合、非常に短期間の間に暗記したいったので、忘れるのもあきれるほど早かったです。(たぶん)でも、私立の問題を解いた感じでは、悪くなかったです。
 国立2次試験の頃には、いまさらながら自分にとっての大学の意義とか、本当に行きたいのかなど考えていたと思います。これは順番を完全に間違っていますよね。先に真剣に考えていなかったのはまずかったです。とりあえず、自分に暗示をかけて勉強していた状態だったんでしょう。そんな感じで、勉強には意識が向いていなかったです。一日1時間程度しかやっていなかったと思います。(センター直後から)

       <3月>
 後期は受けませんでした。そのころ、自分が本当に大学に行きたいのか、大学に行って何をやるのかなど考えていたと思います。ここで初めて、様々な受験・将来のヴィジョンにたいして悩みました。これじゃあ、話になりませんよね。
 一番時間をかけるべきことに、一番時間をかけなかったのですから。今では、納得しています。この結果は当然だと受け止めています(そのころは、それすら受け止められませんでしたけど…)。

       <受験生のみんなへのメッセージ>

 言われ続けていることですけど、早くに取り組み始めた人が良い結果を出します!それと、勉強は自分でやるものです!予備校に行く行かないにかかわらずです。自分なりのペースメーカーをもつ。それは、学校でもいいし、予備校でもいいし、またこういったサイトで探してもいい。
 一番大切なのは、勉強をする時間以上に、進路のこと(進学後のこと、進学の理由、志望動機など)を考える時間をとる。受験勉強で一番大切なのは、このモチベーションの維持です。これがあるかないかで結果は二分されます。そのためには、進学に関してしっかり考えるに尽きるんじゃないでしょうか。
 あと、なんといっても‘最後の追い込み’です。とくに現役生の合否はこれに左右されます。夏休み明けのテストから、センター試験までの間に200点以上伸ばす人なんてザラにいます。それまで、勉強をやってきていて貯金のある人もない人も、結局はこの最後の追い込みしだいによるところがあります。
 絶対あきらめないことです。よく「今からやって間に合いますか」「今からじゃ無理だろう」とか考えたりする人がいますが、絶対間に合います。すべては自分次第です。


<おすすめ参考書>

       <現代文>

   ●『出口氏の実況中継』を上下2冊
 現代文はこれでほぼ十分でした。ただ、できれば毎日、新聞の社説を読んである程度読解力は養った方がいいと思います。それと、英語だけでなく、現代文もある程度のスピードで読まないと試験ではいけません。現代文はセンターなら十分満点が可能です。暗記事項がほとんどないので、まずはこれを得意にしておくと楽です。それには、新聞の社説が向いています。小論にも役立つだろうし、一日3分で済みます。あとは、彼が監修をしている問題集を何冊かやればいいと思います。

       <数学>

 学校で使用する副教材を完璧にこなせば、問題ないと思います。変に問題集に手を出すより、与えられたものを確実にし、わからないところは先生に聞くことをオススメします。ただし、センターまでならの話です。

       <英語>

   ●『即戦ゼミ 英語頻出問題総演習』 (桐原書店)
 センターまではこれでいいと思います。僕はこれを7回ぐらい繰り返し、例文をほぼ暗記しました。たぶん、今の僕の英語力の礎をなしています。夏休みはこれだけやってました。声を出して読むが何より大事。あとは、手も動かしましょう。殴り書きで結構です。きれいに文章を書いていても、意味はほとんどありません。僕は、これを一冊線を引くなどして潰し、2冊使いました。

   ●『英文法・語法のトレーニング1 戦略編』 (Z会)
 解説がわかりやすいので、確認程度に取り組めばいいと思います。2回繰り返してやりました。結構オススメです。上のものとこれで文法は事足ります。

   ●『速読英単語』 (Z会)
 僕は単語に本格的に取り組んだのは10月からだったので(基本的なの はもちろん身についていました)、1日10課ずつやりました。短期間でやるのも、手だと思います。紛らわしい単語が一気に頭の中で秩序立った感じがします。単語は、ある程度まで力があれば一気にやるのをオススメします。上級編は無理にやる必要はないと思います。余裕があればやるべきですが。

   ●『英語長文問題精講』 (旺文社)
 足りない単語はこれでカバーできます。わからない単語を自分で書き出して、メモ帳にでも殴り書きして覚えました。あとは、これでも速読の練習をしました。一日一題をこなし、次の日にはまず前日取り組んだことを復習(軽く速読するだけで結構)してから、また一題こなす。それを週5,6日やり、週に一度はその週に取り組んだ分をもう一度復習する(速読だけで結構)。

   ●「赤本」
 やはり、これだと思います。過去問でもわからない単語を抜き出して覚えて、さらに速読の練習をしました。できるだけ多くの大学(問題傾向が似通った)のものに取り組みました。あとは上と同じ方法でやればいいと思う。

       <日本史>

   ●『菅野の実況中継』 (旺文社)
 ノート作りは自分でまっさらなノートにやるべきです。教科書よりも詳しい、ノートをつくること。あわせて『用語集』で確認しながら進める事も大事です。日本史は力がつくと安定して点数が取れるので、得点源にするといいと思います。私大文系は国語4,5割、英語7割、日本史9割でいけるところが多いです。とくに、合格者の得点率が低いところ(50〜60%)では、社会で稼ぐと楽です。

   ●「教科書」
 なんといっても教科書を何度も読むことです。1日20ページづつ読んで、入試までに7,8回読めればかなりいけます。その際暗記項目に線を引いたり、緑の線をひき赤のシートで黒くして覚えるなどすると効果的。これは、ノートの方でもやるといい。最後は教科書で決まります。試験のとき、これは確かあそこのページの真ん中辺りにあったな〜と思えるくらいはやること。

   ●「問題集」を何冊もやる多ければ多い方がいい(10冊を目標に)
 一通り、ノートがまとまるとあとは問題を解き、わからなかったところを、ノートに書き加えていく。問題集は、過去問がのっているものであればいいと思います。

       <地学>

 学校で使う副教材で十分です。10月から1日1.5時間やればいけます。ただセンセイによるかもしれません。


<学習方法について全体を通して>

 管理人さんもおっしゃっていたと思いますが、週に1日は学習予定のない日を作ってその日にその週の予定でこなすことができなかった(ノルマを達成できなかった)部分をやるのは、僕もオススメです。大体は、みんな多めに学習計画を立てるので、できなかった部分を補うための日を設けることは効果的です。もし、その週のノルマがすべて消化されているなら、休養日でいいと思います。

 あと、自分で勝手に「これはいくらなんでも出ないだろう」と判断して、たとえば英語なら単語を覚えることを放棄したりすることは絶対やめましょう。それをやってしまうことは、最後のつめが甘いということに他なりません。一番危険なことです。ただ、以外に多くの人がそういった自分の主観を交えながら勉強しているものです。でも、試験問題を作るのは自分じゃないのですから。

 勉強内容に関してはとりあえず、量をこなすことを薦めます。”新規入力と、思い出すことはまったく別”ということは忘れないでください。ずっと前にやったことだしとか、今やってもどうせ忘れるなんていって手を抜かないでください。受験間際に新規入力する量をできるだけ減らすことができれば、合格も近づきます。忘れたと思っていても、それはきちっとあなたの深層にしみこんでいるはずですから。まずは、量をこなすこと。上に色々参考書を載せましたが、僕自身は夏休み以降から全部で70冊〜80冊はこなしたと思います。大半は英語と日本史、それと赤本です。受験の前日にそれまでこなした問題集を山積みにして、自分に自信をつけさせていたことを思い出します。


<最後に>

 僕の話は、あくまで最後の追い込みがで何とか乗り切ったという例の話です。ですので、まねはする必要ありませんし、もっと効果的な方法が山ほどあります。

 皆さんの人生は誰かの足跡をなぞって築いていくものではありません。自分の尺度や価値観・世界観でもって構築していくべきです。周りの様子に気を取られずに自分のやりたい事を、やってください。それができる環境にありながら、それを放棄してしまうことほどもったいないことはありません。自分の尺度で築いた”自分の意思”を大切にし、頑張っていってください。


<KOMIKOMIからのひとこと>

 カオルさんの追い込みはすごいね。でも「あきらめない」その気持ちと不可能も可能にしようという意志の強さと極限までの頑張りが大事だよ!

 ただみんなは、できるだけ早くから本格的な勉強モードに入れるようにしようね。早く始めれば始めるだけ合格の確立は上がるんだからね。(特に現役生は注意!)