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がんばれ大学受験生-英語のアドバイス!(分野別)
英単語の重要性と必要とされる力

 単語力は、英語力の根幹をなすもの。語彙力の中でも、一番の重要性を占める分野と言える。単独でも出題されるし、何といっても読解は単語力勝負という面も強い。でも、めんどくさいこともあってか、単語の勉強をおろそかにしている人がとても多いんだ。このページでは、英単語の重要性と必要とされるについて書くので、まずはここを読んでから、次に「英単語の効果的な勉強法」を読もう。

<英単語の重要性>
<英単語で必要とされる力>


<英単語の重要性>

 英語を得意にし、テストで高得点を取るためには、絶対に単語力が必要。単語の問題は単独で問われるのはもちろん、読解などでも単語力がないと全く読めないからね。

 「そんなの当たり前じゃん」って思うでしょ?もちろん当たり前のこと。でも、この当たり前のことをどれだけの人がちゃんとできているかな?けっこう厳しくない?単語力アップって地味だし、正直楽しいとは言い難いので、つい後回しにして結局受験に失敗してしまう受験生を毎年たくさん見かけるんだ。

 その原因の1つに、世間でよく言われる甘い言葉がある。1つ目は、「単語なんて類推できるから、あまり覚えなくていい!」という言葉。確かに、全部の語彙を覚えることは絶対に不可能だし、単語の意味は周りの文脈があって初めて正確に決まるのだから、類推力が必要なのは事実。でも、勘違いしちゃいけない。類推できるのは、ある程度以上単語力がある人だけなんだ。

 このことは、ジグソーパズルを思い浮かべると分かりやすい。はまっているピースが多ければはまっていないピースがどんなものかを想像できるけど、はまるピースが少ないとヒントが少なすぎて、抜けている部分を想像できない。これと同じで、単語力があればあるほど類推しやすいけど、単語力がなければ類推なんて不可能。だから、単語力がないと正確性が落ちるんだ。しかも類推は、周りをヒントにして考えないといけないので、時間もかかる。その結果、スピードも落ちる。

 要するに、類推には限界があるということなんだ。正確性とスピードを両立するためには単語力はもちろん、熟語や構文も含めた語彙力が絶対に必要であり、日ごろからの着実な語彙力アップのための勉強が必要不可欠。これは、紛れもない事実。そのような着実な努力を通じて身につけた語彙力という土台があって初めて類推力が発揮できるんだってことを、しっかりと認識しておこう。

 2つ目は「丸暗記はどうせ忘れてしまうから、機械的に覚えるのは無駄だ」という言葉。これも確かに正しい。丸暗記は確かに抜けてしまうので、覚え方は重要になってくる(「単語の勉強法」で説明するね)。ただし、単語は基本的に、繰り返し暗記するしかないという事実を忘れちゃいけない。単語は基本的には恣意的であり、規則がほとんどないからね。例えば、「りんご」をなぜ「apple」と言うのかを説明できる?できないよね。でも、appleはほとんどの人が見た瞬間に理解できるはず。これは、何度も何度もそのappleという言葉に出会うことで、その語句の持つ意味を覚えられたからなんだ。

 これが、語彙を覚える基本。勉強は理解して記憶するのが鉄則だけど、単語は規則性が少ないために、理解を伴わない丸暗記をしなければいけない場合が多いんだ。しかも、受験生は時間が限られているから、能率よく覚え、しかも忘れないように記憶に定着させなければならない。そのために覚え方は重要になるけど、それ以上に着実な努力が大事なんだ。

 つまり、単語を覚える際は、基本的には暗記の繰り返しであり、その中に様々な工夫を加えてできる限り長期記憶として定着させることが大事ということ。その能率よく覚えるコツとして工夫を凝らすことはもちろん大事だけど、機械的に覚えることは決して無駄じゃないどころか、とても大事なことなんだってことも認識しておこう。

 上に挙げた2つの言葉は、一見すると真実のように感じられる。また、努力をしなくてもいいという錯覚を与えるので、つい楽な方に走る人間の性質上惑わされがちになる。ただし、甘い言葉を信じて努力を怠ると、受験本番になって失敗し、後悔をすることになりかねないんだ。

 「英語が苦手で・・・」って相談に来る受験生に「語彙力はどう?単語は何をどのようにやってる?」って聞くと、口ごもっちゃう子がほとんど。また、「単語力がなかなか増えません・・・」っていう受験生と話をしてみると、やり方がどうのという以前に、実はちゃんと時間をかけてやってない人が多いことに気づかされる。

 単語を覚えるのは、文法みたいに規則があまりないし、読解みたいに内容を楽しめるわけでもない。非常に地味な単純作業だから、つい後回しにしたくなる。でも、単語力アップに限らず、着実な努力を惜しむ人は志望校には合格できないよ!

 大きな目標のために自分を犠牲にしてやりたくないことをやらない時がある!例えば、プロスポーツ選手を例に取ろう。僕らが見るのは、試合中の本当に派手な部分だけだけど、その陰では自分の種目の練習以外に筋力トレーニングなどの地道な努力をめちゃめちゃしてる。それは、本番で十二分に実力を発揮し、自分の納得のいく結果を残すという大きな目標のためなんだ。

 みんなにとっては大学合格がとりあえずの大きな目標だよね。そのためには、単語力アップのような地味な作業こそ、しっかりとやらないといけないんだ。単語は底なし沼だから、覚えても覚えてもきりがない気がするし、丸暗記が基本だから覚えたそばから忘れてしまって、嫌になるかもしれない。でも、そこで挫折する人と、それを乗り越えようと努力する人では、雲泥の差があるからね。

 着実な努力を重ねれば、次第に単語力が上がってくるし、覚えなければいけない単語の量が減ってくる。そうすればそれだけを中心に繰り返せばいいから、ますます覚えやすくなる。また、単語量が増えればお互いが関連してくるので覚えやすくなり、忘れにくくもなる。しかも、単語力が上がれば読解をする際も同じ時間で多くの文章が読めるから、余計に単語力が上がる。そして最終的には、単語力がつけばつくほど、英語の勉強自体が楽しくなるんだ。このような好循環になるのは時間がかかるけど、誰でも着実に努力すれば可能なこと。そのためだと思えば、単語を覚えるのも苦ではなくなるはず。さらに、覚える際の工夫によっては、一見無味乾燥な単語の勉強を面白くすることも可能だよ。

 単語に限らず、熟語と構文も含めた語彙力は、いろいろな意味で強力な武器になる。テストの点数に表れるだけじゃなく、普段の勉強の能率を上げる上でも、語彙力があれば有利だし、もっと厳しく言えば語彙力なんてあって当たり前なんだ。だからみんなは、本番で泣くことがないように、甘い言葉に惑わされないように注意すること。そして、語彙力、特に単語力の重要性をしっかりと認識し、着実な努力をしよう。それが英語力アップの大きな土台になるからね。


<英単語で必要とされる力>

 必要とされる単語力を言葉で表すのは非常に難しい。よく「単語って何語覚えればいいんですか?」って聞かれるんだけど、「単語は無限にあるからできる限り多く覚えるしかない」って答えるしかないんだ。

 もちろん、大学受験レベルで覚えておくべきおおまかな単語数は存在する。出やすい重要な単語ももちろん存在する。ただ、だからといってそれ以外の単語が出ないということないではないどころか、たくさん出てくるのが普通。また、大学合格後にもぜひ英語でいろいろなものを読んで欲しいけど、その時は本当にいろいろな単語が出てくる。例えば、Harry Potter and the Philosopher’s Stone(『ハリー・ポッターと賢者の石』)を読んでみると分かる。児童書なのにも関わらず、大学受験でよく使われる単語以外もバンバン出てくるんだ。

 そもそも、この単語は受験で出るから覚えるけど、これは出ないから覚えないと言うのは、考えが浅いし、非常に危険な考え。文章を読んで出会った単語を大学受験用の単語集で調べて、乗ってないものを覚えないって人がいるけど、これはまずいよ。受験勉強で読む文章はほぼ過去問が基だから、今後も十分出題される可能性があるってことなんだ。語注だって、その大学では出ていても、他の大学では出ないってことだってよくある。どのぐらい単語を覚えればいいのかや、覚えるべき単語の選抜を自分で判断するのは、非常に危険なんだ。

 だから、出会ったものは全て貪欲に覚えていく姿勢が大事。全部覚えようとしたって、人間の脳は不確かだから、そもそも覚えられない。だからこそ、できるだけ多く覚えようとすることで、バランスが取れるんだ。そのようにして貪欲に単語力を増やしていく中で、自分がよく出会う単語が自然と頭の中に定着する。そうすることで、大学受験を突破するのに必要な単語力が、必然的に身につくよ。

 これだと話が終わってしまうので、もう少し具体的に見ていこうか。まず、単語に限らず、語彙には認識語彙使用語彙があるのを知っているかな?認識語彙は、その語を見て意味が分かるというレベル。使用語彙は、意味が分かるのはもちろん、自分で表現することもできるレベルの語句のこと。簡単に言えば、前者がリーディングやリスニングで役立ち、後者がライティングやスピーキングで役立つ語彙と言える。

 普通は、使用語彙よりも認識語彙の方多い。日本語だって、読めるけど書けない語句ってかなりあるでしょ?それと英語も同じ。なぜかといえば、語句は何回か出会うことで認識語彙になり、その後何10回も出会って自分でも使うようになって初めて使用語彙になるからなんだ。

 受験英語はリーディングが一番重視されるから、もちろん認識語彙をできる限り多く増やすことが大事。ただし、ライティングや大学以降のことも考えると、最低限中学レベルの語彙は使用語彙にしておきたい。できれば大学受験レベルの基本語彙も表現できるようにはしておきたいけど、これは志望校でどのぐらい英作文などの記述式の問題が出るかにもよる。とにかく、この基本語彙(中学レベルと大学受験の基礎レベルの語彙のことね)を最低限意味が分かるようにしておかないと、読解などの他の分野の勉強が全く能率が悪くなっちゃうから、一刻も早く基本単語を固める必要があるんだ。

 そしてもう1つ大事なのは、基本語彙(中学レベルと大学受験の基礎レベルの語彙のことね)は、単なる認識語彙ではなく、その語を見ただけで瞬間的に意味が浮かぶレベルでないとまずいということ。受験は正確性とスピードの両方を問われるから、基本語彙だけでも正確に速く意味が思い出せないと厳しいからね(これについては、「英単語の効果的な勉強法」で説明するね)。

 だから、志望校に関係なく、基本単語だけは使用語彙にすることを目指そう。使用語彙にするためには相当にその語に何度も触れないといけないし、使用語彙になっているということはしっかりと定着しているということなので、その単語だけで瞬間的に意味が浮かぶレベルの認識語彙になりやすいからね。もっと高いレベルの語彙は、少々時間がかかっても意味だけ浮かぶレベルでまずは大丈夫。もちろん全部単語だけで意味が浮かぶレベルや使用語彙にもしたいけど、理想ばっかり追っても意味がないので、まずは少し時間がかかっても意味が分かるだけでいい。それを繰り返せば、難しいレベルの単語も次第に思い出すのが速くなるし、表現できるようになるからね。

 まとめると、まずは基本単語(中学レベル+大学受験基礎レベル)をしっかりと覚えて認識語彙にすること。これが最低限の単語力。もちろんそこで安心せず、基本語彙は繰り返す中で瞬間的に浮かぶレベルの認識語彙+使用語彙にしていくことも大事。それにプラスして、できる限り多くのもっとレベルの高い単語を覚え、認識語彙をできるだけ増やすことが大事だよ。