ちょっといいもの-映画好き?
「アンドリューNDR114」の感想

 ちょっとほろっと来たよ。映画の内容的にはA.I.に似てるね。

 ロボットとしての永久の命よりも、死ぬことになっても人間として人を愛するほうを選んだアンドリューの気持ちって、いいなと思ったし、わかるって思った。人間って寿命があるからこそ、限りある人生を一生懸命生きれるわけじゃない?そして愛する人といつまでも一生にいたいと思うし、いなくなったら虚脱感にさいなまれる。そういう複雑さこそが、人間が人間であるために必要なものじゃないのかな?

 最近物騒な事件も多く、他人や自分の命を粗末に、というかあたかも物のように考えてしまう人が増えてきているよね。今こそ人の命の大切さとか、生きることの意味とかを、各自が考えるべき時期なのだと思う。そのためにもいい映画の一本じゃないかな?

 それと、これもA.I.とかぶることだけど、ロボットと人間の共存っていうのも考えないとね。このまま科学が発達すれば、いつかそういう時代が来るかもしれない。でも人間は、自分たちの無力さに耐えられるのだろうか?そしてロボットへの恐怖感を克服できるのだろうか?僕はとても難しいと思う。それ以前に、科学の無制限な進歩こそ、見直さなければいけないんじゃないだろうか?便利さを求めてこのまま進んでいくと、いつか取り返しのつかないところまで行ってしまうんじゃないかな?

 そしてやっぱり人間として大事な、感情とか愛とかを大切にしないといけないと思うよ。これって口でいうのは簡単だけど、難しいことだよね。

 最後に、なぜか知らないけど最後2人が亡くなるシーンで、看護婦が実はガラテア(アンドロイドね)だって分かったときに、ほろっと来たんだよね。なぜだろう?ポーシャのロボットへの愛を感じたからかなあ?またロボットであるガラテアが本当の人間のように見えたことへの驚きと感動だったのかも。でも、こういう理論で説明できない感動ってのが、人間の複雑さであり、すばらしさなのかもしれないね。

 星4に近い3かな。けっこういい映画でした。(ロビン・ウィリアムズ好きだしね。)

(2002.7.27)