ちょっといいもの-映画好き?
「グリーンマイル」の感想

 すごいよくなかった?久しぶりにいい映画を見たよ。映画館だから大丈夫だったけど、家だったら絶対号泣してた・・・(笑)

 一番来たのはジョンが映画をみるシーン。かれの目の輝きがなんともいえなかった。無実の罪で処刑されるというのに、その運命を受け止め、最後の願いに映画を見るなんて・・・うーん、感動的。

 でもね、当時のアメリカ社会においては、黒人の地位は本当に低く、ちゃんとした裁判なんて行なわれてなかったのよ。だから、実は無実だとわかってもポール達にはどうしようもなかったんだ。その時の彼らの心の葛藤といったらはかり知れないものだったろうね。そのやるせなさが、ほんとうに伝わってきたよ。

 考えてみると、いままでもジョンのように無実の罪で処刑されたひともたくさんいることだろうねえ。そこまでいかなくても、間違った捜査や裁判で人生をめちゃくちゃにされたひとはたくさんいるはず。そう考えると、人が人を裁くって何なんだろうねえ?本当に難しい問題です。

 あとせつなかったのが、お互いをかばって殺されてしまう姉妹の話し。最近児童をねらった凶悪な犯罪がおおいじゃない?ニュースで見るたびにこころをいためるよ。弱いものにしか攻撃できない人間も悲しいね。コーフィーじゃなくても、この世の中に絶望してしまうよ。でも、コーフィーやポールを中心とする看守達のやさしさには、一筋の光を感じたよ。僕もいろいろな人にやさしい人間でいたいって思う。

 最後の「人間は皆、自分のグリーンマイルを生きている。それぞれの歩調で。」っていうせりふには、いろいろと考えさせられた。もちろんその道にはつらいこともうれしいこともある。大切な人とのつらい別れもある。でもその中でも一生懸命自分の道を進んでいくことが大切なんだろうなあ。もちろん死を漠然と待つのではなく、精一杯今を生きなきゃ。どんなにつらくても、自殺なんかしちゃだめだね。

 話しだけじゃなくて、俳優達の演技もすばらしかった。トムハンクスはそれほど好きじゃなかったんだけど、さすがはオスカー俳優だね。脇を固める俳優達も、それぞれすばらしかった。彼らの演技無しには、この感動もなかっただろうね。

 ホストママの行ってた通り、いろいろと考えさせられるすばらしい映画でした。ちょっと甘いけど、久しぶりに星5つあげちゃおう!

(2000.4.24)