ちょっといいもの-映画好き?
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」の感想

 かなり面白かった。第1作はほのぼのしたものだったけど、第2作はかなり劇的というか、映画的なストーリーになってたね。(これは評価が分かれるところだろうけど。)

 話もかなり複雑になっていたし、ストーリーや映像も、かなりスリリングだった。アドベンチャーの要素が増えたかな。最初の車のシーンからも、全然違ってたもの。前作はホグワーツの説明をしないといけなかったけれど、今回はそれが不必要だから、その分スリリングな要素を増したんだと思う。ただ、僕は虫とか蛇とかが苦手なので、そこがちょっときつかった。あと、1作目で謎だった部分が、だんだん見えてきたね。例えばハグリットの退学のシーンは、はめられたってことが分かったし。そのためか、最後のシーンは感動的だったな。

 それとこの映画でいいなと思ったのが、ハリーが自分のことを悩み始める過程。ヴォルデモートとの共通点が見えてくる中から、自分が何者であるかが分からなくなってくるよね。ああいうのって、子供がというか、人間が成長していく上で、避けては通れないもの。そんな中、回りの人々がハリーの成長を助けていくんだけど、特にダンブルドア校長が、「ハリーは自らの意志でスリザリンに入らないことを選択した。そこがヴォルデモートと違うところ。」といって、ハリーの悩みを助ける。選択する力って、ほんと重要なことだよね。人生は誰でもない、自分だけのものなんだから、自分で選択肢、そしてその責任も自分で取らなきゃいけない。当たり前のことなんだけど、こういう人生で忘れがちなことが、ハリー・ポッターにはいろいろつまってるんだよね。

 あと笑えたのが、新キャラクターのロックハート。最初からうさんくせーって思ってたけど、やっぱりはったりばっかりで、魔法の実力は全然ない。でも、それを隠そうとしたり、笑ってごまかしたりする部分がかわいいんだよね。最後、秘密の部屋の中で、ハリーたちの記憶を消そうとロンの杖を奪うんだけど、もうその瞬間に笑っちゃったもん。だって、杖が折れてて自分に魔法がかかるの見え見えなんだよ。ああいう抜けてるところがおちゃめで、この映画を面白くしてたのがよかったな。

 ただ、いろいろな面でちょっと強調しすぎかなって気もした。マルフォイなんて、完全に悪役顔になってるんだもん。1作目では、それでもかわいいところがけっこうあったのにね。あと親父が、悪いこと悪いこと。あんまり勧善懲悪みたいになっちゃうとつまらない気もするけど、ハリー・ポッターは分かりやすいストーリーが魅力だから、これでいいのかな。

 星3つか4つか迷うところだけど、1作で目だったハリーびいきもあまり感じられなかったし(逆にいじめられてたね)、スリリングな展開や、感動的なポイントも評価して、星4つにしとこう。次回作が早く見たいなあ。

 PS 最後に、ハリーもロンも、夏休みの間に成長しすぎ!(笑)

(2003.2.2)