ちょっといいもの-映画好き?
「ハリー・ポッターと賢者の石」の感想

<1回目の感想>

 見ていて、とっても楽しい映画だったよ。子供のころの心を思い出したって感じで。あのころって、魔法はもちろんなかったけど、いろいろなものに好奇心をもって、冒険したいって思ってたものね。

 話は難しくなく、まさに「勇気」と「友情」、そして「愛」をテーマにしたものだけど、その単純さというか、分かりやすさが逆に、すんなり入り込めるところなんじゃないかな。ハーマイオニーがハリーを褒めたセリフが、とってもジーンと来ちゃった。そうそう、ハーマイオニーって、ほんとかわいいね。ああいう優等生タイプの子って、子供のころになんかあこがれるものがあったんだよなあ。子憎たらしさもあるけど、それが逆にかわいいし、巨人の件の後仲良くなってからの行動が、ますますかわいくなったもんね。

 単純な中にも、ハリーや周りの人たちの人間性や成長していく様を描いたエピソードがいろいろとちりばめられてるのも面白いし、最後のドンデン返しもうまくできてる。あと、よく見ると(英語と日本語で2回見たから思ったんだけど)しっかりネタフリされてるんだよね。彼らはずっとスネイプを疑ってて、最初にキズがうづくシーンも、スネイプを見てたときなんだけど、そのときも後ろにクィレルが写ってるんだよね。だから、けっこうよくできてるんじゃないかな?

 ただ難を言うと、ハリーに肩入れしすぎだよなあっていうこと。それが一番現れたのが、クウィディッチというスポーツ。あれって、シーカーが取れば絶対勝ちでしょ。だったら、他の選手の意味ないじゃん。(笑)シーカーに他の選手も絡んで、最終的にシーカーが取れば勝ちっていうなら分かるけどね。あと、ハウスカップも、最後うまくハリーのいる寮が優勝するようになってる。まあ主人公だし、ハリーの物語だからしょうがないけど、もうちょっと凝ってほしかったなあ。

 子供向けな感は否めないけど、さわやかで、とってもいい映画じゃないかな。星3か4か迷うとこだけど、次回以降の作品に期待して、3にしとこう。原作は、かなり面白いらしいね。英語で読んでみよっかな。

(2002.11.28)


<2回目の感想>

 原作(英語)を読んだ後にもう一度映画を見たんだけど、前よりももっと面白かった!

 最初に映画を見たときは正直、「ハリーをひいきしすぎてて逆に感じ悪いな。」って思ったんだ。上にもあるようなクウィディッチだけじゃなくて、先生たちも有名だってことでかなりひいきしてるでしょ?(もちろん彼に才能と人間的な魅力があるからとも言えるんだけどね。)

 ただ、原作を読むと、単純にハリーびいきともいえないって思ったんだ。彼はダドリー家で本当にきつい扱いを受け続けてきたことが細かく描写されているし、また学校でも外出を見つかって減点されたことで、久しぶりのハウスカップでの優勝をだめにしてしまい、同じ寮の仲間たちからも無視される。他にも彼が成長していく上での苦悩とかが、しっかり分かるんだ。(それと、映画ではかなり優等生って感じだったけど、原作ではけっこう毒ってたりするのが人間くさくて面白かったよ。)

 そんなきつい状況の中でもハリーはぐれたり、なげだしたりせず、一生懸命困難に立ち向かい、周囲の目を変えていく。これがこの物語の一番受けた理由なんだろうね。子供時代の純粋な気持ちに戻れるって書いたけど、そのころって誰しもがいろいろ悩んだりした中で、少しずつ成長していったでしょ?それを思い出せるんじゃないかな?

 まあ、やっぱり原作の方が面白いことは否めないし、もうちょっとハリーの苦悩とか、周りの状況(特にハウスカップが彼らにとって以下に重要ということ)などを細かく映画に取り入れてくれるともっとよかったとは思うけど、まあこれは時間的な問題もあるし、仕方ないよね。

 ということで、評価は星3つから4つにアップ!

 *映画を見て原作は読んでないって人は、ぜひ読んでからまた映画を見ることをすすめるよ!

(2003.4.16)