ちょっといいもの-映画好き?
「鉄道員(ぽっぽや)」の感想

 なかなか感動ものだったよね? 特別これといってすばらしいところがあったわけじゃないんだけど、思わず泣いてしまった。(じわじわ系?)

 まずきたのが、広末演じる女の子が実は乙松さんの死んだ娘だったって分かったところ。不器用なまでにぽっぽやであり続けた彼も、自分の今までのことを少なからず後悔していた。でも、そんな彼の人生も死んだ娘の登場によって救われたのだ。(うーん、よかった)

 でも、それは実は彼の死ぬ前の走馬灯で、彼はホームの上で倒れて死んでしまう。死ぬまでぽっぽやでありつづけたのだ。だから彼の死も、悲しいことは悲しいけど、彼にとって一番幸せなものだったんじゃないかな。

 そして最後、小林稔侍にやられたって感じ。「乙松さんの帽子を運転席に乗せてやろう」って言ったときは、まじできまくり。彼ら二人に本当の男の友情を垣間見た気がした。

 そのほかにも、所々に感動させるようなところがちりばめてあって、とても良かった。今ではもう失ってしまった、“人と人とのつながり”を感じた。たとえば、だるま食堂の息子が実は、事故で死んでしまった炭鉱夫のこどもで、養子でもらわれたところなんかよかったなあ。(でも、「志村けんからなんで、安藤正信みたいなかっこいいのが生まれるんだよ!」って突っ込んだ人いない?)

 やっぱり健さんかっこ良かったわ。乙松には彼しかいない。でも、乙松さんの生き方って、賛否両論分かれるところだろうなあ。こないだ「ここが変だよ日本人」でもやってたんだけど、家族の一大事に仕事してるってのは、外国人には理解できないらしい。もし僕だったら、乙さんみたいにするだろうなあ。(代わりを見つけようとはするけれどね。)それぐらい、自分の仕事には誇りを持っていたいと思う。(まだ働いてないやつがわかったようなこと言うなって?)

 あういうフラッシュバック(回想劇)の映画って、ジグソーパズルみたいなもので、だんだんと分かっていくものだから、一歩間違うととんでもないものになりがちなんだけど、この映画は非常にうまくできていたと思う。回想シーンに入るきっかけもスムーズだったし。最後にすべてのパーツがおさまると、より今までの一つ一つのパーツが重みを持ってきて、感動がより増したもん。

 広末も良かったと思うよ。はじめてかわいいと思ったよ。わが後輩だしね。これからは応援してあげよう。(えらそー。)でも、初登校は大変だったらしい。学校がうるさくなるのはやだなあ。(もうちょっとみんな考えてほしい。)これは関係ない話だったね。(すまんすまん。)

 なかなか泣かせる映画でした。(最近涙腺弱いなあ。)妥当なところで星3つ。

(?)