ちょっといいもの-映画好き?
「猟奇的な彼女」の感想

 いやー、笑った笑った。彼女の猟奇ぶり、あれはもう一種の才能だね。自分の彼女だったら怖いけど・・・

 はためから見るととんでもない彼女なんだけど、そう感じないのは、彼女の中にある正義感というのかな?周りの悪いことするやつを起こるだけじゃなくて、自分の中にあるあらゆる信念に正直というか、そういう彼女だからこそキョヌは引かれていってしまうんだろうね。

 彼女の行動とそれに振り回されるキョヌのだめっぷりを見てるだけで、最初っから笑いっぱなしだったよ。でもそういう場面を笑いながら見てるのって、間違いなくMだな・・・(笑)あれほど厳しいのはもちろん無理だけど、男には振り回されたい願望あるからね。彼女のわがままをかなえてあげたいっていうね。まあこのわがままのレベルってのが男女の恋愛感で一番難しいとこだけど。

 もちろん笑いだけじゃなくて、ジーンとも来た。僕はあんまり恋愛映画は好きじゃないけど、この映画のもつ恋愛のさわやかさには、ジーンときちゃうんだよね。特に、お見合いに来た男へキョヌが彼女と付き合うための極意を言うところなんか、なんともいえない気持ちになったよ。それだけ彼女のことをしっかりと見て、彼女を理解してたんだね。見習うべきポイントだなあ。

 キョヌは最初は癒してあげたいみたいな生意気なこといってたけど(こういう一段上に立って恋愛するやつが僕は大嫌い)、彼女との一風変わった恋愛の中で、キョヌ自身が成長していったよね。そして、それが伝わったからこそ彼女も自分の本当の傷に立ち向かうことができた。さわやかじゃない?彼女の暴力シーン以外は・・・(笑)

 笑い満載で、しかもさわやかな恋愛にジーンとも来る、とってもいい映画だったよ。星5つだね。

 *ちなみに、韓国は儒教の国で、男女関係や上下関係が非常に厳しい。(今はゆるくなってきてはいるのだろうけど)だからこそ、彼女の猟奇っぷりがいっそう面白いんだよね。ここら辺は予備知識として知っておくといいかも。

(2003.10.15)