ちょっといいもの-映画好き?
「恋に落ちたシェイクスピア」の感想

 結構良かったよね。恋愛ものってあんまり好きじゃないんだけど、けっこうはまったもん。(アカデミー賞をとるほどすごいかっていうとちょっと疑問だけど。)

 まず、設定が良かった。劇作に苦しむシェイクスピアが自分の恋愛を力にして、名作「ロミオとジュリエット」を書き上げたって言うストーリーは、考えつきそうでつかないところ。最初は喜劇を書こうとしていたのに、それがだんだん変わっていく様は、なかなか面白かった。(あの物語は後で調べてみると非常に良くできていて、「ロミジュリ」や、その後の「十二夜」につながる流れなどは非常にうまい。また、当時のイギリスの演劇界の史実に、かなり近づけて書いてある。女性が舞台に上がることは禁止されていて、声変わりのしていない男が代わりに女性役を演じていたことなど。)「ロミオとジュリエット」の中身を知っていると、より楽しめると思う。(結構細かい笑いが多い。)

 そして、あのビターなラストも良かったんじゃないかな。(これは意見の分かれるところだと思うけど・・・)主人公たちの恋愛と「ロミジュリ」の悲劇の恋愛がリンクしてるってところにあの映画の面白さがあるんだから、ああいうラストにするべきだったと思う。(見てるときはちょっと悲しかったけど、今思うとね。)

 エリザベス女王役のジュディー・デンチがいい味出してた。(たった10分ほどの演技でアカデミー賞の助演女優賞をとった。)彼女の演技も評価して、星4つ。

 PS この映画が面白かった人は、ディカプリオの「ロミオアンドジュリエット」を見てみることをおすすめ。(かなり現代風に演出されている)