ちょっといいもの-本好き?
『リング』の感想

 すごい!サイコホラーの最高傑作に間違いないね!!

 僕は、先に映画を見てから本を読んだ(ちなみに、この感想を書いたのは2回目に本を読んだ後)んだけど、映画と本を比べたら、やっぱり映画の方が怖さという面では上。映像や音声が直接的だからね。

 ただ『リング』の怖さは、ハラハラドキドキする普通の怖さ以上に、誰しもが心の奥に潜めている、人間の怖さなんだよね。だから、怖い本というより、重い本というイメージが強い。

 浅川は最後、愛する自分の妻と息子を守るため、義父と義母にビデオを見せにいくでしょ?誰に見せるかは別にして、僕も見せてしまうと思う。し、これって、僕だけじゃない、ほとんどの人がそうしてしまうよね。でもそれって、非常に怖い行為。自分や自分の愛する人を守るため、別の人を犠牲にするわけだから・・・

 この『リング』という本(映画も含めて)がブームを巻き起こした理由は、許されない行為だと分かっていてもしてしまう、人間の誰もが持つ性にあるんじゃないかな?だって、呪いとかなら、超自然的なものを信じない人には、全く怖くないからね。

 そうやって考えると、本当に恐ろしい本だね・・・