ちょっといいもの-お芝居好き?
「リトル・ナイト・ミュージック」の感想

 かなりおもしろかった。さすがソンドハイムって感じ。

 まったく予備知識なくいったから、ちょっとびっくりした。なんせ、内容があんなんだと思わなかったんだもん。かなり大人向けのミュージカルって感じだった。けっこうHなせりふもあったし。(笑っていいやらってちょっと焦った)けど、だんだんおもしろくなってきて、最後のほうは大笑いだった。

 みんな自分のことしか考えてないんだけど、それが逆におもしろい。軍人カールマグナスの「妻と愛人に貞節を」ってせりふは、ちょー自己中なんだけど、それが逆に笑えた。それぞれの思わくが交錯し、うまくいったりうまくいかなかったりするんだけど、その様子がうまく描かれていた。確かにエンディングが安易にハッピーエンド過ぎるのかもしれないけど、あれはあれでいいんじゃないかな。(すっきりした気分で帰れた)

 けど、フレデリック(細川俊之さん、やっぱみるからにHそうだったなあ)ってかわいそうだよね。自分の息子に奥さん取られちゃうなんて。でも最後デジレとうまくいったからよしとするか。一緒にいった友達(女)いわく、「男っていい年こいて若い子のけつばっかり追っかけてるけど、結局逃げられちゃうのよねえ。」(どきっ)

 一番笑ったのが、フレデリックが「最近若くて魅力的な女性に言い寄られてないもんで…」っていったときに、右後ろのおやじが「ぐふふふふ」って笑ったこと。(おやじも大変なのねー)

 確かにかなり前の作品だし、舞台設定も今世紀初頭のスウェーデンなんだけど、登場人物たちが「あー、こういうやついるいる」って思わせるような身近な人たちだったから、そんなに古臭さは感じなかった。なかなか楽しい作品でした。